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あーあ、と小ばかにしたような声が部屋の隅からした。少女が手にコントローラーを持ち、テレビゲームをしている。
年のころは17、8歳ぐらい。ピンクのミニワンピース、ツインテールの髪型が愛くるしい小顔を包んでいる。
「おじさんたちの眠ってない自慢って、うんざりなんですけどー」
アイドルの亜美だった。アイドル事情にうとい裕紀は知らなかったが、清水に言わせれば人気グループの一員らしい。
「こちとら、1日の睡眠時間2時間。ひどいときは30分。そんな生活を一年中続けさせられるのよ。おまけにギャラは雀の涙。アパートの家賃も払えないっての。まあ、おかげで――」
首だけひねってにやりと笑う。
「ちょっとやそっと眠らないでも平気な体になったけどね」
ふん、とホストのタクヤが鼻白んだ。
「このデスゲームがちょうどいい休みになったろ?」
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