白は始まりの色

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白は始まりの色

「ねぇねぇまだ~?」 「まだだよ」 『もう少しかかりそうだねぇ』 「そんなにかからないって言ってたのに、遠いよ~」 「ごちゃごちゃ言ってないで歩けよ」 『もう少しだと思うよ!頑張ろうよ』 彼らは旅をしていた。 小さい頃から妙に気が合って、それからずっと親友だ。 17歳になる青年2人と、小さな生き物との旅路。 彼らが目指すものは何年も前から同じものだった。 だから、今こうしてみんなで旅をしている。 「ねぇ、僕達ちゃんと師匠に出会えるよね?」 「・・・・・・当たり前だろ、そのために村から出てきたんだろ」 『大丈夫だよ、きっと』 彼らは師匠となってくれる人たちを探していた。 なぜなら彼らが目指している“術使い”になるには師匠について修行をする必要があるからだ。 師匠に出会うための旅、その始まりは数時間前に遡る――――
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