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にこり、満面の笑みを向けるお兄ちゃん。
やっぱりシスコンだった。
「さて、ではお兄ちゃんはお兄ちゃんらしく、妹の手伝いに励むとしよう。月見里雪に手土産を持っていくんだろう?」
「……うん!」
「とは言っても……僕はまだ土地権を手に入れられるレベルじゃない」
土地権……?
そういえば、土地を買う方法を聞いてなかった。
「お兄ちゃんは、土地を買う方法、知ってるの?」
「なんだ? 知らなかったのか? 土地権はレベル八百、つまり、ランクFの昇格報酬だ」
「へぇ……今レベルいくつなの?」
「僕は七百十一だな」
え……負けた。
アリスは一ヶ月も迷宮にこもって六百四十二なのに……。
「ま、まあまあだね。何してたの?」
「アリスを探してた以外にあると思うのか?」
「……ないと思う」
そうだった……こういう人だった。
「じゃあ、当面の目標はレベル八百到達ってことでいいよね」
「ああ、そうだな。あ、そういえば、魔力核石だかはどうするんだ? それがなければ話にならないんだろう?」
「それなら心配ないよ」
その返答に首を傾げるお兄ちゃん。
言うより見せる方が早いかな。
そう思い、クリスタルからアイテムを取り出す。
「ほら」
そう言って、取り出したアイテムを見せる。
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