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「アリ。ジスレーヌさん、やっちゃってください!」
「了解」
超巨大鳥人となったジスレーヌが豪快な足音を立てながら歩く。
なにか光るものが下から飛んできた。
「あ、経験値」
「おいおい……」
歩くだけで絶命させるとかジスレーヌ凄い。
これなら一位も夢じゃないかも……。
殴る、握り潰す、踏み潰す。
振った巨腕は突風を起こし、巨脚は地を割る。
なにこの災害。
誰かいたらごめんなさい。
「あまり油断はしない方がいい。図体がでかいからと言って、必ずしも勝てるとは限らないからな……」
「はーい」
いつの間にか、残った敵はレベルの高いグレンデルゴブリン、アジ・ダハーカゴブリンのみになっていた。
「ジスレーヌ。アジ・ダハーカゴブリンは私がやる」
そう言ったのはルティスだった。
「アーテュール、いいな?」
「ああ、もちろんだ」
アーテュール・ド・ジャネット。
お兄ちゃんの名前だ。
しかし、お兄ちゃんもなかなか負けず嫌いだなぁ。
アジ・ダハーカゴブリンに向かって飛んでいく姿には闘争心のようなものが宿っていた。
「では、私達はグレンデルゴブリンをたおすとしようか」
「そだね……勝てるんだよね?」
「さぁ、それはやってみなければなんとも」
「えぇっ!!」
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