知ってる景色と知らない景色

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「取り敢えず、したいようにしてみなよ」 「はぁ? したいようにって……」 そう言ってまた僕の方を見る。 まったく口が悪いったら……。最初からずっと変わらない。 けれど、少し興味がある、というような目をしている。 「君は親の言う事、聞いていたいの? 自分で考える事できるでしょ? だってもう高校生なんだから」 「なんで知ってるの? やっぱりストー……」 「違うよ!?」 まだその説あったの? 捨てよう、今すぐ捨てよう! 「どう見たって、近所の高校の制服じゃん」 彼女は「あぁ、忘れてた」と呟いて自分の制服を見下ろした。 「君は何がしたい?」 「親の言う事、厳しすぎ。あんなの聞いてらんないよ。学校の連中が言う事にも腹が立つ。ほっとけ」 ケータイを壊しそうなぐらいに握りしめる。 ちょっとメキメキって聞こえた気がしたのは空耳だよね……?
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