出会い

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今日、雑誌のインタビューで初恋の人はどんな人だった?と質問された。だから忙しさで忘れようとした初恋の男を思い出した 僕の初恋の人は同性で25も上だった。その男はもうこの世にはいない。出会った時には余命宣告をされていて僕を置いて死んでいった。だからこの想いは消化不良でこの先他の人を好きになることはないだろう。たった3ヶ月しか会えなくてその時男は43歳で僕が18これまでの人生で一番輝いていて7年たっても色あせることはない。悲しくてしあわせな思い出 男は有名なピアニストだった。彼が奏でるピアノの音は素人目でもハッキリと別格で音楽の神に愛された人間の音だと思った。 男は43歳にしてバツ2。ピアノ以外何もできないでも優しい男だ。そして寂しい男でもあった。孤児院育ちで引き取られた家は音楽一家。養父母に捨てられたくなくてピアノを必死に練習して才能もありすぐに有名になってすぐにプロになった男だ。本人はカメラが好きでカメラマンになりたかったらしいけどぶっちゃけカメラの才能はない。本当にピアノにだけ特化していてピアノでしか生きれない男だった。そんな男と出会ったのは僕がモデルの仕事を終わって誰も遊ばないような寂れた公園のベンチでランチを食べようとした時、珍しく先約がいた
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