1ヶ月

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「ごめんね。10代の子に話す話じゃなかったね」 あの告白の次の日、少し気まずさはあるも男に会いに公園に行った。男はなにもすることがないのか公園にいつもいる 「うんうん、それだけ僕のこと信用してくれたってことでしょ?ねぇ、ほかの医者に見せたの?余命宣告受けてもほかの人は治せるっていうかもしれないし」 と言うと男は子供を見るような優しい微笑みで頭を撫でて 「ありがとう。沢山いってもダメだったんだ。それにもう病院に行くの疲れたんだ。残されたこの命の間思い出づくりしようと思ってね。痛み止め沢山もらったしいろんなところに行きたい。思いづくりに付き合ってくれる?」 と言われた。なぜか悔しくて仕方なかったけど思い出づくりに付き合ってくれる?って言われた時は嬉しかった。嬉しく思う自分が嫌だった 「いいよ。付き合ってあげる。その前に秘密教えてもらったから僕も言うね。僕の家ね。貧乏なの、借金とかあってでもギャンブルとかじゃなくて店を営業していたんだけど騙されちゃって。家族仲はすっごくいいのでもお父さんもお母さんも働きづめ。そんな時スカウトされてねモデルやってるの。高校は事務所の社長もいい人で社長が行かせてくれてる。看板モデルなんだからこれくらい当然、バンバン働いてね。ってウィンクして言われちゃった。本当、周りに恵まれてる」 男は黙ってその話を聞いていた。何も口を挟まずそして話終わったあと 「頑張ったね」 と小さく呟いて頭を優しく撫でられた 「俺はね。ピアノ好きじゃないっていったけど親に捨てられたくなくて早く自立したくてピアノ奏者になったんだ。君みたいに家族のためじゃなくて自分のために俺ね。孤児院にいてね。8歳の時拾われたんだ。本当の子供と接するように接してくれた。叱られたり笑ったり甘やかしてくれたり俺のために怒ってくれたり泣いてくれたら捨てる人たちじゃないことはわかってたんだけど不安で親は俺がピアノ好きじゃないこと気づいてたんだと思う。やめていいんだよって言われたんだ。だけど俺が弱いからやめれなかった」 と優しく悲しそうに微笑みながら言ってきた
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