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「なんでこんなにブレてんの。信じられないんだけど」
と言葉では悪態をつくけどこの写真は嫌いじゃないしむしろ好きだった。男はごめんと笑って頭を優しく撫でてきた。男の手はどことなく人と違ったように思う。今思えばピアニストの手だったんだと思う
「写真は難しいね。せっかくプロにモデルになってもらったのに」
と苦笑いしながら言ってきた。男はどんなに暴言をはかれても笑うだけで怒ったりしない。ただ、他の人にはそんな言葉言っちゃダメだよと優しく言われるだけだった
「でも、絶対僕にこの写真ちょうだい。この写真だけじゃなくてあんたのとったやつ全部。僕がモデルになるんだからそういう権利はあるよね」
と言った。男はその言葉を聞くと目を見開いて驚いていた
「いいよ。嬉しいな、またモデルになってくれるんだね」
とニコニコして言ってきた。その表情と言葉を聞いて嬉しくなった
「うん、撮りたくなったらいつでも連絡して」
そう言ってIDとメアドを書いて渡したすると受け取ってありがとうと笑ってきた。
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