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父さんと母さんも片付けを済ませ
病室を出た。
「義弥、父さんと母さんそこまで送ってくるね?」
病室を出た所で
「義弥を1人にしちゃダメ。
頭ではわかっていると思うけど
義弥は不安なの。
私が来るまで離れないであげて。」
そう母さんに言われ病室に戻った。
1分足らずの時間だったけど
1人になった義弥は
真っ青になって震えていた。
義弥に近付き抱き締める。
しばらく義弥の背中をさすって
ようやく震えが止まった。
まだ消灯前だけど
眠る準備をして義弥のベットに潜り込んだ。
その夜
義弥とたくさん話した。
2人とも言えなかった想いをぶつけ合った。
僕は弥生さんの事を包み隠さず話した。
義弥は震えていたけれど
僕は真っ直ぐ義弥の顔見て正直に話した。
「知ってた……」
義弥が小さく呟きキレイに瞳から
大粒の泪を溢れさせた。
「俺のトコに帰ってきてくれて
ありがとう。
おかえり 美波……」
義弥も淋しかったコト、辛かったコト、
無くした記憶の全てを思い出したコト。
染野と池田のコト
全部、全部話してくれた。
「義弥、ゴメンね。
もう一度始めよう。
はじめからスタートしよう。」
僕の言葉に義弥は頷き
2人で抱きしめ合って眠りについた。
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