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覚えているのは
ビー玉みたいな大きな瞳
茶色のクルクルした柔らかい髪
笑った顔が可愛くて
いつも隣りにいたかった
僕のお姫様
懐かしい夢を見た。
俺の初恋。
思い出してみる。
確か保育園のクラスが一緒だった。
「母さんおはよう。
ねぇ保育園の時のお姫様覚えてる?」
「おはよう。
なんか懐かしいわね。
覚えてるわよ?
大きな瞳のなっちゃんでしょ?
義弥、なっちゃんといつも一緒にいたよね?」
「うん。でもいつからかお姫様の記憶がないんだ。」
「あぁ、なっちゃんとは小学校の学区違かったと思うよ?
だからじゃない?」
「そっか。」
俺は
目玉焼きをトーストに乗せソースをかけて
食べだした。
ソースがテーブルに滴れた。
「ホントにもぅ!義弥はいつまでもそんななの?
中学生になったのに。」
母さんが怒りながらクスクス笑った。
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