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そして水揚げ当日、玉藻の座敷に入ってきたのは四十代の優しそうな男だった。
初めは酒を飲んだり駄弁ったりして和やかな空気が流れていた。
そして酒も程々に回ってくると男は玉藻の肩を抱く。
「そろそろ床入りしてもいいか?」
男は耳元でそっと囁く。
「優しくしてくんなしね……」
男に先に布団へ行ってもらい、玉藻は床着になって後から布団へ行く。
男は安心させるためにゆっくりと玉藻の身体を撫でていく。玉藻は妙な心持ちになってはぁ、と息を吐く。
それを合図にしたかのように男の手は安心させるためのものから快楽を与えるためのものに変わっていく。
「あぁ……」
玉藻の切なげな啼き声に、男は彼女の足を露出させ太ももをそっと撫でた。
玉藻はあッ、と小さく声をもらして足をひく。
「怖がることは無い。身体の力を抜くんだ」
男の言葉に玉藻は深呼吸をし、どうにか身体の力を抜いていく。
それを見た男は玉藻の秘所に指を這わせた後、ゆっくりと指を入れる。
「んんっ……」
初めて異物を受け入れたそこは強ばってきゅっと締まる。
「大丈夫だから」
男は玉藻の胸を空いてる手で刺激して気を散らせる。そのおかげか玉藻の秘所は徐々に解れ、くちゅくちゅと淫靡な音を立て始めた。
「ふっ、ゃ……ああ……っ」
玉藻はがくがくと腰を振る。これは快楽そのものではなく、じれったさによるものだった。玉藻の中では靄がかかり、その靄の先に求めているものがある。欲しいものの場所は分かっていても何かが足りずにそちらへいけないでいる。
「そろそろ頃合いか、挿れるぞ」
男はゆっくりと腰を落とし、玉藻の中へ入っていく。
「痛っ……ったい……」
処女喪失による痛みで玉藻は見悶えた。今にも泣きそうなのを必死で堪える。
「痛いのは最初だけだ。ゆっくり動くからな」
言葉通り男はゆっくりと腰を動かすが、玉藻には身体が裂けて死んでしまうのではないかという痛みが絶え間なく続く。
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