3402人が本棚に入れています
本棚に追加
「ふぅ……」
熱い
湯船に浸かり
あまりの気持ち良さから
ついつい漏れたそんなため息。
''好きだ''
''お前を俺なしじゃ
ダメな身体にしてやる''
''お前は俺を好きになるよ''
何度も繰り返し
脳裏に浮かんでくるのは
社長が私へと言った
今でも信じられない言葉の数々……。
「……私、何、呑気にお風呂なんて入ってるんだろ……」
私が入ってるお風呂は
我が家ではなく社長の家のお風呂。
あのあと
お互い
しばらくの沈黙の後
なぜだか私は強制的に
お風呂場へと連れて来られ……今に至る。
本音を言えば
今すぐにでも帰りたいけれど
着て帰る服がなくてそうも出来なくて……
「はぁ……。私、何やってんだろ」
なにもかも
すべてがうまくいかない……
いつも
社長の口車に
うまいことのせられは
流されては絆されるの繰り返しな私。
「……しっかりしろ、私！！」
彼は社長
私は一秘書。
それされ弁えていれば
間違いが起こるわけないよね。
「……好き、か。」
もう二度
恋なんてしないと
そう固く心に誓ったはずなのに
一瞬、不覚にも社長の言葉に胸が高鳴った。
.
最初のコメントを投稿しよう！