俺様社長は時に甘く、時に強引に愛を囁く

3/23
前へ
/374ページ
次へ
あの日 大好だった 彼氏の先輩と親友から 同時に裏切られて以来 私は、本当に恋というものをしていない。 もともと 引っ込み思案で 自分に自信が持てなかった私は 大切なふたりから 同時に裏切られ捨てられ そのショックから ますます他人との 関わり方がわからなくなり 友達など自分にとって安らぎで 心を許せる存在を作るのが怖くなった。 だから 私のことを いつも気にかけ助けてくれる 西城さんでさえ私は100%信じきれないでいる。 そんな私が 社長の言葉や 気持ちを信じきれるわけない……。 もう二度と あんな思いはしたくない…… もう二度と 誰かに裏切られたり 大切な人を失いたくない…… 「お、ちょうどいいタイミングで出てきたな、座れよ。」 お風呂を出て リビングへと行けば フライパンとお皿片手に テーブルへと向かう社長の姿が瞳にうつる。 「……あの、お風呂ありがとうございました。」 「んなこといいから座れよ。ちょうど出来上がったところだから。」 ……出来上がった? そう言われ 私は促されるままに 席へと座れば 目の前に置かれたのは センス良くお皿に盛り付けられた 黄色い卵がフワフワのオムレツだった。 .
/374ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3402人が本棚に入れています
本棚に追加