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「……美味しそう」
「バーカ。美味しそう、じゃなくて美味しいんだ。俺が作ったんだぞ？美味いに決まってる。」
思わず
ポロリと
出た私の言葉に
相変わらずの
自信家な発言をしながら
社長はドヤ顔でそう言葉を返した。
「社長、料理出来るんですね」
「まあ、一人暮らし歴長いしそれなりに。お前だって料理くらいできるだろ？」
「……」
私も
社長と同じで
一人暮らししてるけど
ここまで料理を上手に作る自信はない。
むしろ
カレーとかシチューとか
簡単な料理くらいしか出来ない。
やっぱり
社長はすごい……
どんなことでも簡単に
器用にやってのけてしまうのだから。
「スーパーマンですか、あなたは」
「は？」
「いえ、なんでもないです」
「……変なやつ。それより、冷める前に食べようぜ」
「あ、はい、いただきます」
顔の前で手を合わせ
いただきます、と言って
ふわふわのオムレツを
そっとスプーンですくい口に運ぶ。
「……美味しい。本当、美味しいです、お世辞抜きで。」
「クスッ、そりゃ良かった」
私の言葉に
どこか
恥ずかしそうに
けれどどこか
嬉しそうに笑みを浮かべる社長。
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