俺様社長と私の日常

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「……はぁ。圭は、同じ部下でも昔と変わらずに接してくれるのにな。」 「兄は兄、私は私です。」 お兄ちゃんは そうだとしても私は絶対に嫌だ。 私の兄と 社長は同い年で親友で 昔から 家に来ては 年の離れた私のことを 煙たがることなく遊んでくれて 私も嬉しくて 社長が家に来るたびに それはもう金魚のフンのように 社長の後をついて行き社長にべったりだった。 それから 月日が経って 短大を卒業し 就職活動をしていた私は ここで働く兄と社長に 誘われるがままに気づけば社員になっていた。 「……社長。私がここに働く時の交換条件、覚えていらっしゃいますか?」 コネと 権力を使い 私を 入社させるくらいに 私に激甘なふたりのことだ…… 間違いなく 公私混同するに 決まっているからこそ 私は兄と社長に ここで働く代わりにふたりへと交換条件を出した。 「……もちろん」 ニコニコと 腹立たしいくらいに 爽やかな笑顔を 浮かべながらそう言う社長。 「だったら」 「……でもさ、俺もあの時言わなかったっけ?絶対に唯香を俺のモノにするって。」 「っ」 .
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