あなたと一緒のクリスマス

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 十二時を回り、今日は外で食べようと洋子とオフィスから出てきた。 「ねえ、ニッシー。クリスマスの予定は決まってる?」 「ううん、まだ」 「ちょっと。まだってどういうこと?」  洋子ががっちりと右腕を絡めてくる。 「え? だから未定……」 「おかいしわ!」  洋子は立ち止まって私の腕を引っ張った。 「普通は、ううん、で終わるところよ。まだってことはこれから予定を立てるみたいな言い方じゃない」 「……え……」  ぐいと覗き込むようにして顔が近付けられる。 「おかしいわ。もしかしてニッシー、彼氏できた?」 「でっ、できないわよ」 (鋭いっ)  ゆらりと逃げるように視線を外すと、ニッシー、と低い声が追ってきた。仕方なく視線を親友に戻す。バッチリとメイクをした顔が、半眼で眉間にシワを寄せていた。 「……彼氏じゃないけど、好きな人はできたの」
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