あなたと一緒のクリスマス

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「じゃあ、これとこれと。このデータも入れて欲しいんだ」 「ページ割いた方が良いの?」 「ああ。増やして良いよ」  約束通り会議が終わるとすぐに千葉君が資料を手にしてやって来た。近藤さんと違いざっくりとした指示とおおざっぱなデータだ。 (改めて思うけれど、あのきっちり感がスーパードライなんだなぁ)  つい近藤さんと比べて目を細める。目敏く気付いた千葉君が「西園?」と首を傾げた。 「ごめん。何でもないわ」  書類の角を机に叩き揃えると、千葉君は片足に体重を掛けて両腕を組んだ。 「何でもなくないだろ? 良いことでもあった?」 「ちょっと思い出しちゃって」 「思い出し笑いはスケベの証拠だ」  千葉君はそう言って笑う。私は頬を赤くして長身を見上げた。 「んもう。恥ずかしい。……って千葉君こそ何か違う?」  明るい笑顔にちょっとした違和感を覚える。昼間に会ったときとどこか……  千葉君は嘆息して片手を持ち上げた。 「西園。今更何言ってんの。これだろ?」
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