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「はい、おしまい」
サンタクロースがぽんと両手を合わせると、女の子は夢から覚めたようにまばたきしました。
「これでおしまい?」
「実は、もうちょっと続きがある」
そう言うと、プレゼント袋の下からピンク色のリボンを取りだして、女の子に見せました。
女の子は小さく息をのんで、サンタクロースを見つめます。
「これって……」
サンタクロースは何も言わず、ただ頷きました。リボンの端には小さくこう書いてあります。
『ポントニエール街のコニー』
うれしそうに去っていく女の子の後ろ姿を見送ると、サンタクロースはすっかり明るくなった空を見上げて、サンタの街へ帰っていくのでした。
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