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瞬が俺の後ろで盛大な溜息をついた。 「嫁でも、夫でもダメだろ?俺のだから、お前らも気を付けなよ?」 あー...瞬が荒ぶってる。 「落ち着きなよ、瞬?相手は佐々木と横山だよ?」 多分神川さんに触発されて感情が、溢れてるんだ。 こんなに攻撃的なのは、葛西さん以来かな...俺が瞬の感情を揺らせる唯一なのは嬉しいけど、瞬も警戒などしないで皆と楽しく出来たらいいと思うけど、無理そうかな? 「タロは、自分の魅力解ってないな...ニノご愁傷さま」 とか、佐々木に言われて俺は酷く驚いた。 横山が笑ってなければ途方もなく酷い勘違いをするところだった。 「煽るなよ...」 と、佐々木に横山が肘で突っついて注意を促せばはははと笑って、そっぽを向いた。 とりあえず中にと二人を通して、瞬は積もる話もあるだろうと、部屋を出て行ってしまった。 気にはなるが、この二人を置いて出ることも出来ないので、残って話を始めた。 俺が抜けたあとの中の様子だったり、今の宇佐美さんの萌はクマの渡辺さんと佐々木のやり取りだそうで、佐々木はその事に関してはぐったりしていた。 瞬は果たして何処に行ったのやらなんて思いながら話し聞いてたら、横山が... 「なんだよ、結局タロもイケメンにメロメロかよ」 と、笑われたけどたしかに俺も好きだと愛してるとまで思う人の事に関しては嘘や方便は使いたく無かったから素直に気になると告げれば、夕食まで探してこいと二人は帰ってくれた。 出来る友達だよなと思いながら、感謝して瞬が行きそうな所を探したら土産屋で木彫りの厳つい鹿を見てた。 「何見てるんですか?」 横から「何見てんすか?」と、ひょっこり覗いたら驚いてた。 「澤の土産見てた...さっきゴメン...」 と、付け足してきたので背のびして頭撫でといた。 「サワさんに、木彫り?」 「木刀とかにしたら煩いからね…なら、木彫りかなと」 確かに、俺はヤのつく職業じゃないと怒りだしそうだ。 「サワさんにこれは?」 子宝飴...ナニを想像させる飴で、持ち帰っても口に入れるのにちょっと戸惑うもの。 「いいね、タロはそれにしなよ、俺はやっぱり木彫りかな」 と、鹿とにらめっこ。 まあニヤニヤしてるから、多分サワさんに渡す時の想像でもしてるのだろうと、ふと周り見たら... 遠くから瞬めがけて徐に視線を向けてる女性が、多々...イケメンめ! とりあえず離れて置いたら、案外面白い。
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