第3章 再会に添えられた喜び

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「そうですか、では・・また。あの・・」 成沢さんは少し頬をたるませて、言った。 「僕も常連の仲間に入れていただけるでしょうか」 私はすかさず答える。 「もちろんですよ!是非、薔薇色の仲間になってください。  マスターも喜びますよ、儲けが増えるって」 最後の一言は要らぬ言葉だとわかっている。 だがちょっとばかし舞い上がった私の心をごまかすには、 こんなつまらない言葉くらいしか思いつかなかったのだから仕方がない。 自分に対する印象にマイナスなイメージができたかも、と一抹の不安がよぎったが、 成沢さんは笑っていた。口を開けて笑っていた。 「そうですね、是非売上協力させていただきますよ。では・・また。おやすみなさい」 「おやすみなさい・・」 背中合わせに歩き出す。 まだまだ人のざわつきが活気をもたらす商店街を、私は顔をあげて前へ進む。 こんなふうに夜の商店街を笑顔で歩くのは、久しぶりの事だ。
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