第24章 夫婦の絆

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「何故未だに妻にとの知らせがないのでございますか!」女官 「それは…既に正室の鷹司殿が居られる故、致し方なかろう」若草宮 「しかし、それは若草宮様が宮殿に居られる時からにございましょう?ー若草宮様を皇太子妃の座から降ろされた時点で離縁なされるお積もりだったのでございましょう?」女官 「なのに何故今になって離縁もせずに何の知らせもなくおいでなのですか!」女官 「これではまるで、若草宮様が籠の鳥の様…」女官 女官は段々俯きながらそう言うと皇女様は女官に注意したのです。 「やめよ、言葉を慎みなさいーー」若草宮 「夫婦というものは簡単には離れられぬものなのです…故に道長殿がお心を変えられてもそれは当たり前の事だ」若草宮 「しかしっ!…」女官 皇女様の言葉を聞いても尚食い下がろうとしない女官に対して皇女様少し怒った様な口調で言ったのでした。 「それにっ…例え誠に道長殿が鷹司殿と離縁されたとて、私は道長殿と夫婦になることは望まぬ」若草宮
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