一章 俺の最弱パーティー

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「五十嵐!なぁ五十嵐ってば!」 「え?あぁなんだよ」 「もう!俺の話聞いてた?」 「え、あぁ悪い。聞いてなかった」 ボ~としていた意識が戻ってきて、店の騒がしい声が聞こえ出す。 そういえば俺、今のパーティー仲間と晩飯食いに来てるんだったな。 「もうぉ~またかよ!少しは俺の話に興味持てよぉ~いがらし~」 「分かった。分かったから揺らすな」 俺の両肩を掴んでは、激しく前後に揺らしてくる金髪ツンツン頭のケネス・アルストリア。 顔はイケメンのくせに、アホで精神年齢が低い。 俺がちょっとでも構わないと、こうして構って欲しいアピールをしてきやがる。相手にするのがちょっと……いや、大分めんどくさい。 しかし一応これでも剣士らしく、背中には大きな刀剣をぶら下げている。 「ちょっ、アルトリアさん……五十嵐さん今にも吐きそうですよ……や、やめてあげてください」 俺の顔色を心配してか、オロオロしながらアルストリアを止めようとしてくれているのが、冬野カレン。 俺の向かいに座っているのだが、兎に角胸がでかい女だ。 一応魔法使いらしいのだが、杖を持ち歩いている所は見たことが無い。因みにコイツもアホだ。
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