一章 俺の最弱パーティー

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「あらま。もう飲んじゃってるのぉ~?もう、アタシが来るまで待っててよねぇ~!お酒無くなっちゃうじゃない」 「お兄ちゃんお姉さんにお待たせ!ねぇねぇ!僕の分残してくれてる?」 そして遅れてやってくる残りのメンバー。 簡単に説明すれば、白髪の高身長オネエがロズ・ネイル。どう見ても十歳くらいの黒髪少年が、来栖景だ。 ネイルは弓使いで、来栖は魔法使い。 出身も年齢もバラバラ。しかも俺とアルストリア、そして冬野と来栖は武器種別も被っている。 受ける依頼も簡単なものばかり。そのせいで金もろくに貯まらない。 きっと俺のいるこのパーティーは、どこのパーティーよりも『最弱』だ。 「はぁ……。なんで俺はこんな所にいるんだろうか」 「え?ご飯食べに来たんだろ?」 「そういう意味じゃねぇよ」 出来ることなら、前のような最強パーティーみたいになりたい。 そんでもっと豪華な飯を食いたい。もっと目立ちたい。我が儘言わないから、せめて普段から強くも弱くもない普通のパーティーになりたい。
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