1 オカン系ヤンキー、塚田凛也

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   お節介なのは自覚している。  だが、どうしても放っておけない。  うちのクラスは学年で一番成績が悪いとか、どうしようもない生徒ばっかりだとか、救いようがないだとか、教師たちはなにかと悪く言う。  だが、俺には分かる。  やればできる子、やらないだけ──って言葉はきっとうちのクラスのやつらのためにある。  本当はマメに声をかけて面倒を見てやれば、どいつもこいつもちゃんとやれるのだ。  要するに、ほんの少し背中を押してもらう分の愛情が足りていないだけ。  俺はできる限りこいつらに愛をわけてやる。それだけだ。    
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