1 オカン系ヤンキー、塚田凛也

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1 オカン系ヤンキー、塚田凛也

   ──「凛也(りんや)がもしオンナだったらなぁ……」  ──「凛ちゃんはなんでオンナじゃねぇんだ?」  ──「凛をヨメにしたい人生だった」  ああ、うるせぇうるせぇうるせぇ。  どいつもこいつも同じことばかり。  こちとら、ンなことはとっくに聞き飽きてんだ。  心無いことばで俺の胸をちくちくと刺すだけ刺して、放課後にはそんなことケロリと忘れて、街中のオンナどもにうつつを抜かすのだろう。  挙句、本能なんてくだらないものに突き動かされて、堅実に守り通すべきの純潔をあっさりと捨ててしまう。  ああ、くだらねぇくだらねぇくだらねぇ。  よく分からない相手をナンパするなんて危険すぎる。  まず俺を誘え。俺を好きになれ。気が合うようだったら、身体の相性まで確かめよう。貴重な純潔を俺に捧げてくれ。  どうしてそれじゃダメなんだ。  
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