四年ぶりの真実

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「でぶだ、でぶ」 小学生ではない。未だに中学生の男子がこのようなことを言っている。  今は中学2年生。私は、誰よりも太っている自信はある。誰よりも、というより、中学生女子の誰よりも、だ。中学に入った頃からいじめを受けている。言葉の暴力だけでなく、靴箱に収めてあった上靴の中に画鋲が入っていたこともある。随分古典的だが、朝のギリギリの時間に学校へ到着する私は、思わず画鋲に刺されそうになったことがある。一年経って、あとは悪口だけになったのだが、これがうるさい。休憩時間につねに暇さえあればこれだ。 「相撲とりみたい」 (うるさ) 泣きそうになったことはない。好きなものを食べて太ったのは事実だし。ただ、こんなに私のことを構うなんて、私のことが好きなのではないか、と思ってしまう。勿論、お茶目な冗談だ。3人グループなのだが、クラスは皆違う。その中で一人だけ地味に厄介なやつが同じクラスで、しかも間があって隣、という席だった。授業を受けているだけでクスクス笑われる。私から見れば何一人で笑ってるんだ状態。  しかしその人との関わりはそれだけ。会話はしたことない。一方的に悪口をいうだけの人なのだ。     
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