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言い合いを続けていたらいつの間にかお互いの恥ずかしい場面の言い合いに変わっていた。
とりあえず学園の前に到着した事で俺たちは一時休戦となった。
決着はつかなかったが10年分の思い出だ、まだまだネタが尽きる事はない。
「クッ、まさかラルフがまだあの事を覚えてたなんて…」
「俺の記憶力を侮ったな」
エクトと昔海に行った時、足の届く浅瀬で溺れていた時の話は流石に応えたらしい。はたから見たらただの馬鹿面だったからな…
「もうあの事は忘れてよ!」
「はいはい、わかったから…置いてくぞ」
学園の前で馬鹿騒ぎしてるのもどうかと思うしな。
グリーリーグ魔法学園…各国から優秀な魔法使い達を集めて育成する機関だ、生徒数は約2500人。
初等部~高等部までがエスカレーター式になって居て、高等部を卒業した後も就職か専門部を選べるマンモス校。
初等部は1~6年、中等部は1~3年、高等部ガ1~4年制となっている。
各学年毎にS、A、B、C、Dクラスがあり総合的な成績順で決まっているのだ。
俺とエクトは高等部2年生で、セナが高等部1年生だ。
因みに、エクトとセナはSクラス、俺はAクラス、となっている。
それなりに金のかかる学園だからか貴族連中がわんさかいる。
エクトはともかく、俺やセナは平民家庭でとても払える金額ではない。
そんな人の為の制度が、優秀特待生制度だ。
各学年に10人居てSが3人、Aが3人、Bが2人、Cが1人、Dが1人だ。
セナは余裕で、俺は必死でこの特待生に選ばれた。
まぁ俺の場合は魔力量が人並みしかないから勉強で何とかしたんだが。
特待生にはこの魔力量と言うのも結構重要らしいが悲しい事に、俺にそっち方面の才能は無かったのだ。
だからこそ必死に勉強して魔法に頼らない戦い方を見つけそれを磨いたらいつの間にかAクラスの特待生に選ばれていた。努力して頑張った甲斐があった。
まぁこの学園の説明はこんなものかな。…って誰に説明してんだって話だわな。
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