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第1話 神託なんて関係ない
『神託によって選ばれし勇者よ。仲間を集め、世界に猛威をふるう闇の魔王を…』
「アイツ連れてっていい?」
『ちょ、待って、神託してるんですね、今』
「んなこと、どうでもいいよ、それより連れて行けないの?連れて行けるの、どっち?」
神々しい雰囲気を醸し出しながら、大仰に発言する目の前の存在に、皆が圧倒され恐れ平伏す中、その存在感を全く気にすることなく、ただ1人、青年は真っ直ぐに前を見据えて普通に言葉を続ける。
『あ、いや、出来れば違う人をー』
「じゃ、世界なんて滅びろ、俺とアイツ以外消えてなくなれ☆むしろその方が俺には好都ご」
『いや、ちょっと、待って。君、世界を救うんだよ?勇者に選ばれてるんだよ?』
「え、別に、勇者に興味無いし。アイツ以外の存在、どうでもいいし。連れて行けないなら世界なんてどうでもい…」
『良いですー!連れてって良いですーー!!!』
「よっしゃ、神公認だぜ!」
父さんに母さん、それにアイツの父さんと母さん町長やら偉い人やらに呼ばれて囲まれて言われた衝撃の一言。
うん。
何かね。
何となくね。
嫌な予感はしてた。
あぁ、してたとも!
「という訳だから、お前はハルトと旅に出て来ておくれ」
「いーやーだーぁー!!!!!!」
ーーー そんなこんなで、私と病み勇者(変態)の魔王討伐旅は幕をあげたのでした。
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