立ち直り

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あの人が死んでから私は寝る暇がないほど働いた 何かをしていないとあの人の事を思い出してしまうから それから三ヶ月、ひたすら働いて過労で倒れた 少しずつ気持ちの整理がついてきた あの人が死んでから入らなかったあの人の部屋に入ってみた 部屋はきれいに片づいていて私達の写真が机や壁に飾ってあった 引き出しを開けると中には一枚の写真があった 初めてあの人とデートしたときにとった写真だった 何気なく裏を見るとそこには電話番号が書いてあった 急いで電話すると早坂 優一という人だった 渡したいものがあると言われて近くのレストランで待ち合わせをした 優「待ってたよ」 レストランの待ち合わせをした場所で待っていたのは優しい雰囲気の男性だった 優「とりあえずこれ」 と言われ渡されたのはきれいな封筒だった 優「・・・僕の妻もね、君の旦那と同じ病気だったんだよ たまたまインターネットで知り合ったんだ 君たちの存在は僕達の希望となった 何処かで同じ病気と闘う人がいる それだけですごく勇気付けられた そして君の夫が亡くなる一週間その手紙を託されたんだ」 知らなかった でもそれよりも今は手紙の内容が気になって 恐る恐る手紙を開いた
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