立ち直り

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そして療養期間も終わり、仕事に復帰した みんなから「大丈夫?」と声をかけられて凄く嬉しかった それから私は精神科の仕事をしながら、カウンセラーも始めた 同じ気持ちの人を放っておく事はできなかった それでも相談に乗るたび優しかった亮くんのことを思い出し泣きそうになった 旦那さんを亡くした人のカウンセラーをしたときは胸がとても締め付けられた そして冬、仕事が一段落したので家でくつろいでいるとインターホンが鳴った 「花をお届けに参りましたー」 覚えの無いものに首を傾げつつも花束を貰いサインする 「ありがとうございましたー」 ドアを閉めて花束を見るとカードがあることに気づいた 名前の欄に書いてある文字に仰天した 花蓮「相楽・・・亮」 「誕生日おめでとう」 そう書かれたカードを見つめていた ・・・忘れていた 自分の誕生日だったんだ 花蓮「ありがとう、最高のプレゼントだよ」 私の頬に一筋の涙が伝った 亮くんが死んでから流したことの無かった嬉し涙だった 桔梗の花を使った花束   生前亮くんがデートや誕生日によく贈ってくれた花だった 桔梗の花言葉は「永遠の愛」 私も今度亮くんの墓にブーゲンビリアでも飾ろうかな
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