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おっさんはバツが悪そうに頭を掻いた。
「見つからないように置いていけたら良かったんだがよ……。すまねぇ」
「だから!!
お父さんからプレゼントなんてあり得ないの!!!私のお父さん、もう居ないの!!
だからその嘘は無意味!!
すぐ消えて!!!」
栞は泣き叫んだ。
これ以上、この話題について話させないで欲しかった。
おっさんは、栞を宥めるように静かに言った。
「親父さんの事は知ってる」
「……はぁ?」
「去年、お前の親父さんが事故を起こしたところに通りかかったんだ。
クリスマスのプレゼントを配る途中でな」
おっさんは大真面目な顔で言う。
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