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第4章 一夜の幸せ
まだ若いと言うのに、尤もな意見。
私は残業して、家に遅く帰って来た時は、夕食もコンビニのお弁当だし、ボーっとしながら遅くまで起きている事もある。
次の日が休みだった時は、昼間まで寝ている事もあると言うのに。
尚太君は、私とは正反対に、しっかりした人なのかもしれない。
「ところで、心。」
「なあに?」
「今日、月曜日だから仕事だよね。」
「あっ、そうだ!」
尚太君とのまったりした時間の中で、仕事だと言う事を忘れそうになっていた。
私は急いで立ち上がると、オフィスカジュアルに着替える。
「へえ。」
尚太君は私を見ると、目を大きくした。
「なによ。」
「いや。いかにも、デキる女って感じ。」
この前やっと、一人前の仕事ができるようになったって言うのに、そんな事言われると、嬉しさの中に恥ずかしさが混ざる。
「それじゃあ、俺も一緒に出るね。」
「ゆっくりしていって、いいのよ。」
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