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回顧(懐古)録
「なぁ、卒業旅行行こうぜ。」
十年前の2月初旬。彼はいきなりそんな事を言ってきた。
「はぁ?受験どうするんだよ?」
「勿論終わったあとに。それも次の日!」
「はぁ。なら別に良いけど。」
「じゃあ決定な。」
僕達は少し早い卒業旅行と称して北の方に行く事にした。北の方に行くのは何か目的があった訳じゃない。寧ろ何の目的も無い旅がしたいと思ったのが一つの理由なくらいだ。
多分、三人で旅に出た。
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