オタクな仲間

仲間

そして、住む世界が全然違うと思っていた彼女が私たちの仲間になった。

四人で好きなキャラの、好きなシーンの話をして盛り上がる。
「今アニメもやってるよ」と美依が言うと岬さんが「そうなの？知らなかったー」と悔しそうに言う。

「私録画してるから貸してあげるよ」

佑の言葉に岬さんが瞳を輝かせる。

楽しい時間。
仲間が増えた。嬉しい時間。

「そういえばアーケード版もあるんだけどやったことある？」
「え？何それ？」
「こういうカードを使って……」
「キャー！レン様～」

鞄の中から取り出したカードを見せると彼女が歓声を上げた。
本当にレン様が好きなんだなと嬉しくなる。

「今からみんなで行ってみようか？」
「賛成ー」
「最初からそのつもり」

美依と佑が右手を上げて同意する。

「行きたいけど……。私あんまりゲームしたことないからやり方が分からないし」

不安気に俯く岬さんの肩に手を置き、私たち三人は顔を合わせた。

「「「私たちに任せなさーい！」」」