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「そういえばいつも残ってるよね?三人で何してるの?」
不思議そうに問われたが答えることができない。オタク話に花を咲かせているなんて言ったら馬鹿にされるかもしれない。
「別に……。岬さんどうしたの?何か忘れ物?」
話題を変えようと訊ねると、彼女は自分の席に向かい机の中をごそごそとし始めた。
「あ。あった。これこれ」
彼女の手には携帯用ゲーム機があった。
私が普段遊んでいるものと同じだ。
岬さんもゲームなんてするんだ。
意外に思いながらもどんなゲームをしてるのかと画面を見ると、
「れ、レン様!」
画面に映し出されていたのは私が今一番夢中になっているキャラクター、レン様だった。
『おれスタ』という大人気乙女ゲームの中でも、特に攻略が難しいキャラクターの一人だ。攻略サイトを見ない派の私は彼を落とすのにとても苦労した。でもそんな苦労も苦にならない程レン様はカッコいいのだ!
「鈴村さん知ってるんだ?レン様カッコいいよね~」
岬さんが笑っている。
知ってるも何も、ここにいる三人ともそのゲームに夢中になってます。丁度今そのゲームを基にしたアニメの話に夢中になってました。
言いたい。でも、言えない。
そんな話をしたら引かれてしまうかもしれない。
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