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 薫は躊躇いがちに絵莉子の手に自分の手を重ねる。絵莉子はそっと手を動かして、指を絡ませた。  これから先、どんな未来が自分達に待ち受けているかわからない。ずっと手をつないでいられる保証もない。  それでも、今感じた手のひらの熱と、胸がくすぐったいような気持ちを忘れたくない。悩みながらでも、愛しい想いを大切にしたい。薫はそう思った。
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