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薫は、とある目的のために珍しく雑貨屋に来ていた。 『私ね、もうすぐお酒が飲めるようになるんだ』 つい最近の会話で絵莉子がなんの気もなく言ったことを思い出す。 (人の誕生日プレゼントを選ぶのなんて、初めてかも知れない) 薫はそう思いながら、雑貨屋で落ち着きもなく目を泳がせた。 何をあげれば喜ぶのかを必死に考える。どれも良さそうな気もするし、いまいちのような気もする。 ふと、白いファーのついたイヤリングが目に止まった。これなら絵莉子に似合いそうだ。薫はイヤリングを手に取り、レジで会計を済ませた。
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