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しかし、その三日月はどんどんとガジルを取り囲む。
それは、無数のコロポ族達の目。目。目。
ニコニコ笑顔はそのままに、目だけが異様な三日月に開かれている。
これはコロポ族の、怒りマックスな表情だった。
カタカタと体全体が小刻みに震え……
「うわあ……えええ～」
端から見ると、その光景は同じコロポ族から見ても凄く不気味だったりする。
「う……ああああぁぁ」
金縛りにあったように動けなくなったガジルに、どんどんと群がっていくコロポ族。
完全に取り囲まれたガジルから徐々に悲鳴が上がり出す。
「あ、熱い……？ 何か熱いぞ！？ うぎゃあ、熱い！ 焼け死ぬーっ！！」
激しい振動が熱を発し、どんな敵をも焼き殺す。
これがコロポ族特有の集団攻撃なんだ。
このままだとガジルは確実に焼け死ぬ。
散々虐められたし、確かにやなヤツなんだけど……
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