原案

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目覚めるとそこは屋外階段の踊り場だった。 どうやら知らない所まで来てしまったようだ。 17才、高校2年。 そんな僕が何故ここにいるかというと、逃げて来たからだ。学校から。 きっかけは些細な事から始まった。 僕のクラスでいじめがあった。 最初はちょっと悪口言うぐらいで、いじめを受けいる人も少し笑いながら『やめてよ』というモノだったが、そのモノは徐々に加速し、 そのモノはどんどん育って行き、誰も手に追えなくなった。 僕は自らその手に追えないモノに触れ、 僕も徐々にそのモノに取り込まれてしまった。 そして逃げて来た。 そのモノが届かない所まで。 そして今、屋外階段の踊り場にいる。 「おっ、やっと起きたか」 後ろを振り向くとソコには女性が立っていた。 まるで透き通る絹のような。 「よし行くぞ。仕事だ。」 僕が『仕事?』と発したぐらいに女性が僕の手を グイッ繋いで来た。 「誰なんですか。あなたは」 そう言うと女性は 「私か?私は柊梨杏だ。お前を助けに来た。」
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