窓ガラス

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一年のバンドの契約が決まったメイさんは、街を離れていたが、その契約後、またバンド探しの為、博多に戻って来ていたらしい。 「メイ姉さん、その髪、どないしたん!」 「ライブ暑いから、短く切ってん、どない、似合う? 本音で言いや!」と彼女はその短く切り、マジェンタピンクに染めた髪をかきむしりながら、照れた様に言う。 「個人的には、黒い方が好きやけど、」と言い終わらないうちに、アミは俺の肩を強く叩き、自分の髪を指差した。 「じゃあ、この茶髪も好かんとね!」とすねた様に言う。 すると、メイさんは話を変えるように、 「アミから聞いたで。 家出して、5つ上の女と恋愛してたんやって。 アホか、お前は! こんなええ娘がおんのに。 さっさと覚悟決めて落ち着かんかったら、アミに逃げられるで!」 そう強く言いながらも、メイさんは俺とアミを強く抱きしめた。 ライブがハネタ後、二次会の話をしていた。 「スタジオQまだ24時間やってんの? もし大きい部屋空いてたら、そこでもっと騒がへん?」 そう聞いたのはメイさんだった。 大きいい部屋とは、レコーディングの設備を整えた20畳位のスタジオで、いくつかのアンプや楽器が用意されてる部屋。  地元のバンドがレコーディングや、夜中騒ぐ為に利用していた。 予約の無い夜などは、超格安の値段で貸してくれた。     
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