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破顔させた樹にギュッとさらに抱きすくめられた。
「美亜、俺はサンタからじゃなくて美亜の口から聞きたいよ」
樹は私の書いた【好き】の部分を指さすと、ジッと私を見つめた。
私は何度が深呼吸をして、涙をようやく止めると、しっかりと樹の瞳をみた。
「私もずっと樹が好き」
ようやく長い間封じ込めていた思いを口にできた安堵と、本当に目の前の樹を確かめたくて、樹の背中にそっと手を回した。
そんな私に、樹はチュッとすばやく唇にキスを落とすと、少し恥ずかしそうに言葉を続けた。
「美亜、メリークリスマス」
「樹、メリークリスマス」
きっと私も真っ赤な顔をしていると思う。
でも、雪が降る今日にはちょうどいいかな。
「4年越しのプレゼントをようやくもらえたよ」
そう言った樹に私もニコリと笑うと頷いた。
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