第四章

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第四章

涙に潤む瞳を無視して 君の手首を掴まえる 少しでも瞬きしたら その頬を濡らすだろう 君にはどう映っているのか 今の俺の表情はどんなものなのか なみだにしかいがじゃまされて あなたのひょうじょうがわからない いまどんなかおをしているの なにをかんがえているの なみだににじむしかいが あなたとのきょりをさえぎるから わたしはゆっくりとまぶたをおろした 僅かに赤く染まる頬を 一すじ涙が伝う 閉じられた瞼はゆっくりと 俺を見つめようと持ち上げられていく それをずっと見ていたかった どんな目で俺を見返すのかを知りたい 同時に掴まえた手首の力が緩んで 抵抗する意志を失ったのを知る もういちどまぶたをあけてみようとする しかいをじゃましていたなみだは ひとみからこぼれおちた うっすらとうるむしかいのおくに みつけたあなたは ひどくさみしそうだった
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