2 ーゲームスタートー

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「これ、本当にゲーム…だよね?」 目の前の電車に、時折吹きつける冷たい風に美咲は酔いが一気に冷めていった。 「凄いね。 寒さまで感じるなんて知らなかった。」 雫は両手で身体を包みガクガクと震えていた。 「しかも、ちゃんと服もきてるし。」 剣はダウンをパンパンと上から叩いていた。 「これだけのクオリティーでプレイヤーが浴衣だと盛り下がるだろ?」 岳がそう言うと 「それもそうだな」 と剣は笑った。 「ねえねえ、早く始めようよ!」 美咲は目の前の電車に乗り込もうとしていた。 「あ、ちょと待って。 これ、どうやって始まるんだ?」 岳がグルリと周りを見渡すとタイミング良くアナウンスが流れた。 「一番線・二番線・三番線・四番線に列車が到着いたします。  お持ちの乗車券に書かれた列車にお乗りください。 なお、ゲームを降りたいお客様は目の前の列車にお乗りください。」 アナウンスが流れると、四人はいつの間にか握っていた乗車券を確認した。 「アナウンスも本格的だねー。」 雫は感心しながら階段を上ると三番線に向かった。 剣が一号車に、美咲が二号車に、雫が三号車に、岳が四号車にそれぞれ別れた。 四人が電車に乗り込むとアナウンスが流れだした。 「ご乗車ありがとうございます。 当列車は一号車から発車いたします。 一号車のお客様からルーレットを回してください。 それでは良い旅をお楽しみ下さい。」 アナウンスが切れると、一番線に発車メロディーが流れた。
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