今年のお年玉

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「だって、家のじゃ、かまくら造りにくそうだったんだもん」  かまくら。  そっか、お姉ちゃん、あの日の僕の何気ない言葉を真に受けて。  お姉ちゃんは、僕が「亡くならない」って分かった今でも、僕のためにお年玉を使ってくれるんだ。 「あ、お姉ちゃん、待ってよ~」  僕は嬉しくなって、急いでパジャマを脱いだ。
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