第4章 はじめてのお弁当

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一体何回目の告白だろう。一回目より二回目より深くなっていく。 マネージャーが説得する。 「藤ケ谷……でも部活は大切だよ?」 「俺もバスケは大切だよ。でも、北山さんとお昼ご飯食べたい。 朝も放課後も会えないし、土日も遊びにいけないなら、休み時間の度に会いにいきたい。遠山先輩も邪魔しないで」 マネージャーは怒っている。 「藤ケ谷のバカ!」 マネージャーは立ち去った。 「あんたのためを思って言ってんのよ!」 そう言い捨てて…。 (もしかしたら……あのひと、藤ケ谷くんのことが好きなんじゃ…) 「ごめん、遠山先輩は、小学校のミニバス時代からマネージャーなんだ」 かすれた声で藤ケ谷くんが言う。 「俺にしっかりしろって激励する担当」 「…いいひとだね」 「うん。 でも俺は北山さんが好き」 「…」 まっすぐで迷いのない瞳。 「ずっと俺の彼女でいて」
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