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その度にありさちゃんは不思議な顔をする。
次の日も次の日もありさちゃんの欲しがるものは僕が買った。
ゆきとくんになんか負けるかよ!
だんだん、だんだんお年玉は減っていく。
ありさちゃんのハートを手に入れられるんなら、僕は僕の欲しいものを買えなくてもいいんだ。
幼稚園の冬休みが終わっても、僕はありさちゃんのためにお年玉を使った。
お母さんが「無駄遣いは駄目だよ」って言ってたけど、必要なときに必要なものを使わなくてどうするんだよ。
ずっとずっーと、ありさちゃんは不思議な顔で『ありがとう』と言う。
ありさちゃんの近くにいつも僕がいるから、ゆきとくんはありさちゃんを諦めたみたいだ。
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