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「いやぁ…悪いね、相変わらず森下は自分の仕事だけに集中しがちだからなぁ……。」
「あ、いえ…俺、お茶出しでもしましょうか?…なんか、仕事探せって言われたんですけど…」
「気が効くね。…でも、うちの部は飲みたい時に自分でやるスタイルだから気にしなくてもいいよ。あ、でも会議の時とかにはお茶出ししてくれると助かるな。」
「…わかりました!本当に何から何まで教えていただき、ありがとうございます!」
バッと音がするぐらい勢いよくお辞儀をした吉沢に、思わずフッと笑みが零れてしまった原田。
---これは…森下以外だったら誰でも面倒見たくなっちゃう後輩だな…なんて原田は心の中で思ったのだった。
「こっち来て。さっき、今のイベントの資料見たんだよね?細かいことをこっちでも教えるから。」
「はい!ぜひお願いします!!」
---そんな2人の様子を横目で見ていた森下は…これが正解だろというような目を向けて、すぐにパソコンの画面に目線を戻していた。
あれから丁寧な原田の説明を受け、それなりに今の企画されているイベントについて理解した吉沢は、もう原田に一生ついて行きます!といった思いを抱いていた。
一方、森下に対しては仕事の鬼で毒舌、なるべく関わりたくない存在という印象を抱いた初日だった。
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