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「吉沢、起きろ。朝飯が出来た。」
「うぅーん…もう少し……」
「バカ言うな、飯が冷める。」
バシッと頭を叩かれた吉沢は、ハッと目を覚まし…叩かれた頭を押さえながらソファーベットから飛び起きた。
「はっ…お、おはようございます!森下さん…。」
「ほら、早く食え。冷めるだろうが。」
「あ、はいっ!今すぐ食べます!」
寝癖を付けたまま、吉沢は朝食が並ぶ机の前に着席した。
今日も朝から美味しそうなメニューが並んでおり、吉沢の目はキラキラと輝く。
「っ、いただきます!」
「…いただきます。」
朝食は一緒に食べたい、という吉沢のリクエストで、森下も食事は一緒に食べる事にした。
……何故なら
「森下さん、今日も美味い飯食えて俺…幸せです!一人暮らしの時が信じられない……。」
吉沢が食べた時に感想を伝えたい、というものだった。
ーー-まぁ、一緒に食べることで吉沢が早起きしなければならないので、先程のような光景は毎日なのだ。
「……そうか。弁当も用意しておいたから、忘れんなよ?」
「勿論ですよ!弁当忘れたら罰当たりですよ!」
「……寝癖、直しておけよ。」
「へっ?あ、はい。」
……何だかんだ褒められて満更でもない森下は、この朝の時間が好きだったりする。
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