第3章

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森下は独りで落ち着きたい時にはよく屋上に出向いていたが、他の社員がいた試しは無かった。 それはやはり2人が一緒にご飯を食べてからも同じで、2人で食べているところに社員が来ることは一切無かった。 だからこそ落ち着いて食べることが出来たし、森下は嬉しそうにする吉沢の顔を見ることが出来てそれなりに楽しんで昼休憩を過ごしていた。 「吉沢、今日の晩飯は何か食いたいものあるか?」 「今日の夜ですか?うーん…久しぶりにカレーライスとか食べたいです!」 「…カレーって…お前もう少し時間かからないものにしろよ。……まぁ、いいけど。」 「やった!!俺も買い物手伝います!」 「…じゃあちゃんと定時で帰れるようにしろよ?お前は。」 「うっ…わかってます!森下さんの弁当食べれたので気合い入れて午後頑張ります!!」 そう言ってガッツポーズする吉沢を見て笑いが込み上げてくる森下。 ---その時の森下は本当に楽しそうに笑っていて吉沢の目が釘付けになる。 「…森下さん、その顔…他の人の前では見せないでくださいね?」 「は?何か言ったか?」 「いえ!何も言ってないです!!それじゃあ一足先に仕事戻ります!」 「ヘマだけはするなよ。」 「わかってますって!」
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