第3章

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一方、吉沢も好きで家の掃除、洗濯、洗い物等をこなしているにも関わらず、毎日3食美味しいご飯が食べられるのだから文句の付け所が無い。 そして何より、お互いに干渉し合わないので、それが2人にとっては居心地が良い暮らしに繋がっているのだ。 ご飯を食べ終わったら片付けをしない森下が先に風呂を済ませ、そのままテレビを見たりとダラダラし始める。 吉沢は森下の後で風呂に入り、上がるとそのまま付いているテレビに向かう。 「この芸人、あんまり面白く無いですよね。俺、うるさいだけの芸人の何が面白いんだろって感じで。」 「まぁ、確かに。…すぐ消えそうだな。」 「ですよね!やっぱり昔から人気ある芸人さんがネタも面白いというか。…あ、でもこの人たち面白いんで見てみて下さい!動画のURL送っておきます?」 「…時間があれば見ておく。」 「それ見ないやつじゃないですか?」 「…お前と違って忙しいからな。」 「それ言われたら何も言い返せないですよ…。」 そんな他愛も無い会話をしつつ、森下が徐ろに立ち上がった。 「それじゃあ、俺はちょっと作業してから寝る。テレビは消しといてくれ。」 「はい、おやすみなさい。」 「…あぁ。」
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